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食事の場が屋上に戻った、ある昼寝日和の昼休み
またもや遊里の一言から、俺達の日常が動き出した
今回の始まりは――
「運動会に出たい」
これだった
コイツのこの唐突さといったら……もうついていけません
「運動会?」
真由が小首を傾げて訊ねる
いつもなら遊里の奇妙な発言に反応するのは俺やけど、今回は黙っていた
もう発言せんでも分かっとるもん
別に意味なんか無いってことも、コイツが気分でものを言うってことも……
「そっ!みんなでな」
……俺らが巻き込まれてるってこともな
「何をするの?」
「アメフトか野球」
「え……」
真由は固まった
「私……どっちも参加できそうにないよ」
ですよね~
てゆーか、真由と夕日がおるのにアメフトとか……
「うぇ~。真由の俊足は武器やのに……」
「ごめんね、ユウ。私、役に立てないや」
「そんなことないってばよ!ほら、ちょっと想像してごらんよ」
「ん~……」
真由は箸を置いて、空を見上げた
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