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いろんな思考をしているであろう真由を、俺は箸を進めながら見ていた
「ん~……ん…………」
……なぜだろう
真由の顔色がだんだん悪くなってるんですけど……
「……アメフトって恐いね」
ついには、絶望しきったような顔を俺に向けて言う真由
「まあ、お前には絶対にできんスポーツやろな」
「うん……こんなに恐いスポーツはできない……」
「?」
なんか……ただ想像しただけにしては、えらくビビっとるな
「……どんな想像になった?」
そう訊くと、真由は顔を両手で覆って、
「ボールを持って走ってる私に……大量の黒崎くんが……スゴい勢いで……」
「……何のホラーやねん」
一人でもややこしい慶次が十人以上おるとか……
それは俺も恐いわ
「そもそも、なんで相手チームが慶次だけで構成されとんねん」
いくら変とは言うても、分裂はせんはずやぞ
「なんか……アメフトのイメージと黒崎くんの行動が被っちゃって……」
……海行ったときの話ですね
「まあ、うん。それでなくとも、お前にはアメフトはやらさんから」
と、真由の頭をポンポンしながら言った
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