2日目

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「おっはよ、弘晃。元気?」 「ああ、おはよう義生。あんまり元気じゃない」 「なんで?」 「なんでかな、また朝っぱらから義生に会ったからかな」 「うわぁ、失礼な。俺なに、疫病神的な?」 「いや、あれだ。義生は憑かれてる。」 「なにに」 「え、なんだろ」 「えー」 「あのー、あれ。狐の」 「稲荷?」 「そうそう」 「いいじゃん、お稲荷さん好き」 「そういうことじゃないでしょうよ」 「違うの?」 「うん」 「なんだ。美味しくないのか」 「そこは重要?」 「当たり前。食べるなら美味しいのがいい」 「食べる話してたっけ」 「食べるだけに限らないって。セックスだって気持ちよくなきゃしないだろ?」 「……しらないよ………義生、したことあんの?」 「馬鹿言え、あるわけないだろ。俺はピチピチの童貞だ」 「日本語おかしいよ」 「中学生か、勝ち組だな」 「なんの話」 「下ネタ」 「止めない?」 「ウブだなぁ」 「朝からそのテンションついてけないって」 「なに、低血圧?」 「いや、正常値」 「美形は徳ですよね」 「例えば?」 「2組のあいつとか」 「あー、長喜?」 「そ。お前もな」 「えー、違うでしょー」 「いやいや」 「いやいやいやいや、俺で美形だったら義生もじゃん」 「ふざけんなし!この間にどれほど高い壁があるとお思いか!」 「え……いや……えー…??そうかな…」
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