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村では…。
昨日から、居なくなった子供を探して、村の男たちがなん組かに分かれて森に入った。
「湖の向こうに行かれたら不味いぞ。」
誰かが呟いた。
「そうなる前に、何としても見つけるんだ!」
リーダーらしい男が叫んだ。皆が一斉に頷く。
小さいとは言え、獣人の村の子供だから、一晩ぐらいは心配しないが、迷い込んだ先が問題だった。
ここは精霊の森と呼ばれている。だいたいはおとなしい精霊だが、なかにはわざわざ出てきて、いたずらをするものもいる。
湖に落とされたり、崖まで連れて行かれたり。
そして、湖の向こうには森の主。大蛇の姿をした精霊の棲みかがある。
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