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セカンドワールドでは魔王と天使という者が存在し各々が闇の地域、光の地域を支配している。
地域の中で魔力を一番保持している者がその地位に着けるがこの制度ができてから今までの間血を継いでいる者しかなったことがないらしい。
そして闇の地域を支配している魔王が俺の父親。
当然俺の魔力強く現在でもこの世界の大半の奴より強い力を持っている。
「ライディス、今日は久しぶりにターゲットがいる。アイツだ。」
俺の思念でライディスに送った顔は今日は転校してきた蒼宮。
「了解致しました。」
付き人のライディスは頷くとその姿を消した。
ちょと離れた場所にいる転校生を眺めたあと地面に降りてから魔物が出てくるであろう洞窟の奥に行く集団の後をゆっくりとついていく。
「まこっちゃん、先ずは雰囲気が大事だよ!こう、何て言うか、頭の中にふっと浮かんできた何かを掴みとって、こう、ね!バーンて感じ!!」
「え…っと、うん。なんか分かりにくいかな。僕に何か出きるとは思わないんだけど…」
「でーきるよ!!だからここにいるんだから!ねっ!」
「うん…」
前から聞こえてくるアホっぽい会話。
猫被っちゃって。
俺にはわかる。
あいつはもうコツを掴んでる。
そして自分の出来ることを大体把握している。
セカンドワールドに来ることで自分の中にある魔力は増す。
元々はこっちでしか使えない力だからなんだろうが。
そして増した俺の魔力であいつがどういう力を持っているかわかった。
本人もここに来たことで大体の事がわかったんだろう。
俺の真逆の『天使の加護』を持っている、と言うことに。
しかも結構天使と関わりが深い。
人間に成り済まして暮らしている天使がアイツの身の回りにいるんだろう。
親族にいるって言うよりは気心知れている友達以上の何かに近い。
「居たぞ。」
「おーけー。今日もやってやるぜ。」
魔物の姿を確認した奴等が次々に戦闘体制になっていく。
「よーし!頑張っちゃうからね。まこっちゃん!取りあえずまた後でね!」
「徹。準備は良いか。」
「合点!いつでも来い状態だよ。竜ちゃん。」
「じゃあ頼んだ。」
山原より一歩進んだところにいるのは佐々木竜。
クラスじゃ有名なカップルだ。
男同士だが。
戦闘準備をしている横で二人を見て唖然としている奴。
引き抜くなら全員が魔物の集中する今か…。
。
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