2面白転入生

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「ふーっ…今回もなんとかいけたな。まこっちゃん大丈夫?」 「うん。何とかね。でも僕にはちょっとハードだったかな。」 「そーんなことないって!初めてなのにリタイアなしだったじゃん!俺的には超すごいよ!」 「そう?ありがとう。」 帰ってきた奴等は今回の感想を言い合っている。 リタイアした奴は最後まで残った奴等に話を聞いてたり、お互いに礼を言い合ってる奴と様々だ。 「蒼宮。」 「!!?!」 俺が言葉を発するだけで教室の雰囲気がガラッと変わる。 それが誰かの名前なら尚更。 「蒼宮。」 「な…なんですか…?」 震えてる声。 隣の山原でさえ緊張した面持ちをしている。 「今日、放課後隣の三組の教室に残れ。」 「え!?ちょっ坂下君!?ちょっと!!?」 反抗の言葉を無視して教室を出た。 今頃周りの奴等が心配してあいつのことを取り囲っているだろう。 今日はあいつに面白いものを見せてやる。 その準備をするためにひとつ上の学年を訪れる。 「陸也か。」 「よう、竜。」 訪れたのは佐々木竜のところ。 山原と交際してると噂の。実は竜とは従兄弟だったりして実は結構仲が良い。 父親、つまり魔王の弟が竜の父親。 そして人間界の母親を持つハーフだ。 「久しぶり。」 「そうだな。で?用は?」 「あぁ、ちょっとお前のお気に入りを俺のお気に入りの前でヤっちゃってくれないかな?って思って。」 「お気に入りとか言うな。周りの奴等にバレるだろ?」 そう、山原との交際はこいつの遊びだ。 要するに俺が蒼宮で遊んでんのと同じだ。 山原には竜が気にかかる何かがあるんだろう。 ま、腹黒いところは兎に角似ている。 「ま、良いけど?で、陸也のお気に入りって今日拐ってった奴?」 「まぁな。じゃ、放課後、俺の教室でな。」 「了解。」 その言葉を聞いて俺はまた暇潰しをするべく体育館裏に向かった。 。
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