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目が覚めて、顔を洗って、歯を磨いて。 テーブルの上には、スクランブルエッグとウインナー2本、トースト1枚。 その横にはフォークが置かれていて。 何時もと変わらない朝。 何時もと変わらない、朝食。 何時もと違うのは、朝食が僕の分しかない事と、君がいない事。 『出掛けてくる。 帰りは遅くなるかも。』 急用なのか。 急いで書いた様な不格好な文字が、寂しさを大きくさせた。 「…いただきます。」 僕の声が、静かなリビングに響いた。 一人で食べるのは、こんなに寂しいものだったのか。 静かすぎて寂しすぎて、笑えてくる程。
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