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これには違和感を感じられずにはいられない。
ただ駄弁っているならおかしくないだろう。
だが、何せ今はお昼時である。
話は食べながらでも出来るだろうし、わざわざ隠れているところも怪しい。
「おい、涼」
集団のほうを見ていたら、引き返してきたのかライヤに声をかけられた。
「どうした涼?」
「ライヤ、あれどう思う?」
「ん?あぁ、あれか……。どう思うも何も、あれは完璧なイジメだろうな。なんでも西森が獲物(ターゲット)らしいぞ」
まぁ本人はあまり動じてないようだが、とライヤが補足しているのを他所に、オレは集団の中心にいる人物を見た。
やはり西森だ。
「ライヤ、ケータイ貸してくれ」
「ん? いいけど携帯なんかどうするんだ?」
「こうする」
そう言ってオレはケータイを女子のほうへ投げた。
「ちょっ、ええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!?」
ライヤが絶叫しているが、気にしない。
だって、オレのケータイじゃないもんね。
そのままオレは走ってケータイを取りにいった。
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