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「折角わたしが迎えに行ったのに、りょうは家にいないんだもん……」
はぅあっ。
そのビミョーに聞こえる声で可愛いこと言うのは反則だろ!
ドキドキしちゃうじゃねーか、それに罪悪感も。
「いや、そのあれだ。ごめん先に学校来ちゃって。明日はちゃんと待ってるからさ」
「ほんと?」
涙で潤った瞳を覗かせるスズ。
上目遣いは――ヤバイ。
「あ、あぁ。ついでに今度の土曜暇だから買い物付き合うよ。昨日言ってたじゃん? 買い物付き合ってほしぃぶぼぁッ」
オレが理由を言い終わるまえに、視界がユウから天井へと移り変わった。
「なに朝っぱらからイチャイチャしてんだこのぼけナスぐゎァァァアアアアッ」
この声は……ライヤか。
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