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起き上がって確認してみると、目の前に寝癖なのか跳ねた髪の毛が目立つ知り合いがいた。
「涼、てめえは朝からイチャイチャしやがって、ぶっ飛ばすぞこらァァアッ!」
「それはぶっ飛ばした後に言う台詞じゃないと思うぞ」
この男は川島 雷夜(カワシマ ライヤ)。
こいつとは高校に入ってからの仲で、なにかとケンカを売ってくるバカである。
「てめっ、おい涼ぉっ。今なんか凄く失礼なこと考えたろ!」
「ふっ、バカをバカと思ってなにが悪い。あぁそうか、ただのバカじゃ物足りないのか?ならば、大バカ野郎と呼んでやる」
「バカはてめぇだろッ。鈴華を置いて行くなどバカ以下だ。それどころかお前はテレビにある録画ボタン以下だ!」
「よくわかんねぇよ!」
なんだよ、録画ボタン以下って。
まぁ、ライヤはバカだが、こんなくだらない話題で盛り上がれるいい友達さ。
「録画ぼたん、らいや。朝からうるさい。それに教室では静かにしないと」
「おいスズ! オレのこと『録画ボタン』って呼んだよな? どういう意味だよそれ!」
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