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12月の寒空。しばらく行くと待ち合わせの場所につっ立ってる麻衣を見付けた。 「こ、こ、こんばんわぁ...。」 麻衣は動揺したような、落ち付きの無い様子で車に乗り込み、引きつった顔で挨拶した。 「あのッ!この道真っ直ぐ行った所に友達を迎えに行って貰えますか?」 麻衣に言われて、久保田さんは「はいはい」と笑顔で答えていた。 俺は何となく憂鬱で、麻衣ともほとんど話さないままだった。 待ちあわせの場所に着いたが、女の娘の姿は見えなかった。 約束していた時間より、随分早めに着いてしまったので、麻衣が慌ててその娘に電話していた。 10分後。駐車場に車を停めて、それらしき人がこっちに小走りで向かってきた。 「こんばんわぁ、遅くなってスイマセン!」 少し高めの甘ったるい声でそう言って、少し息を切らして車に乗った彼女は、普通に美人で明るい感じのコ。 歳は俺と同じくらい? 「奈緒ぉッ。ごめんねー(>_<)忙せてッ!」 麻衣が申し訳無さそうに、胸の手を合わせて謝った。 「全然イイょ(^^*)それよりも麻衣久し振りだねぇ。今日の格好、素敵ッ。」 爽やか過ぎる対応が、なんだか凄く鼻に付く。麻衣とまるで正反対の彼女がなんで友達なんだろう...。 「初めましてー(^_^)何ちゃんだっけ?」 藤原さんが、いつもの飲み屋のノリで聞いてきた。 麻衣ん時は、しれっとしてたのに(笑) 「あ、初めまして(^_^)アタシ奈緒って言います。麻衣の中学ン時の同級生です。お兄様方は?」 慣れた感じで話を切り返した彼女。 俺は彼女とも余り話す気に成れなくて、ずっと窓の外を眺めていた。
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