街へ

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ぼんやりと見ていたら、ふと、ある商品に目が止まった。 思わず手に取ってみる。 (何だ、この石?) それは見る角度によって、色が変わって見える黒い石の付いたピアス。 片耳用なのか、対にはなっておらず、筒型の形状。 フォルムは俺の好みだった。 「少年、お目が高いねぇ!」 すぐ近くで声をかけられ、気を抜いていた俺はビックリした。 (いつの間に!?) サラやアリスと一緒に店の奥へと行った筈の店員が、俺のすぐ側に立っていた。 「この石は特殊加工で、なかなか出回らないんだよ 運良く手に入ってね それが最後の一つだ」 そう言われると、余計に欲しくなる。
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