不可解、そして未知

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人間は不思議だ。 共に笑い、共に涙し、共にしあわせになろうとするのに 後ろを向き合った途端に、 離れてしまった途端に、 平気な顔して、色んな形をした毒を吐き続ける。 周囲が、どんどん冒されていくのにも気付かずに。 足元にも迫っているのに。 ひた、ひた。 ぽとん。 己の足が、淀むのに、浸かってしまうのに。 非常に、不可解だ。 でも。 全部、吸い込んで、 ふぅ、っと息をはくと、 赤い、ピンクで、黄色の、オレンジや、緑の、 花を咲かすひともいる。 花びらに触れると、 ぐんぐん、 ぐんぐん、 私の見えない所まで咲き誇り。 あとは、何も残らない。 うっすら、花の匂い。 花の匂いの、するひと。 だから、人間は、未知だ。
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