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「・・まぁ、とりあえず入れば?」
これは一つの賭けだった。
『あの』彼女が今目の前にいる。
自分を探してここに来たんじゃないか・・
そんな馬鹿な期待もしてしまう。
なぜなら・・・
彼女のこの顔は、いつもの憎しみの顔ではなく・・・
はっきりと俺でもわかるくらい、
恋をしている女の顔だったから・・。
彼女は少し悩んだ後、ゆっくりと足を踏み出した。
彼女が入ることを選んだ。
そのことがとても嬉しくて、同時にその歩みがとても遅く感じ、俺は彼女の腕を強く引っ張って無理やり教室の中へと入れたんだ。
ガラガラ・・バタン。
---そうやって全ては始まったんだ。
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