No.標

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どうせ暫くは任務も無いだろうし暇だろうということで少し考えた後、レイは頷いた。 するといつもの如く返事が返ってくるとは思っていなかった様で、驚いたように照れ隠しの為に閉じていた瞳を返事が返ってきた瞬間、大きく見開き勢い良く伏せていた顔を上げる。 「っ…ほ、本当に!?」 食い入る様に見つめてくるナルカにもう一度頷けば、今度は心から本当に嬉しそうに笑顔を浮かべた。 「ナルカ」 「ああ!そっか、はいっ!」 意見が通ったのが嬉しかったらしく今度は、素直に鍵を差し出された手に渡したのだ。 渡した直後念を押すようにもう一度確かめる。どうか夢でありませんように!と願うような顔つきで。 「…ああ」 「やっぱりレイ大好き!」 「どうでもいいけど、お前も早く戻って休めよ」 一昨日からずっと任務だったんだろ、と付け足して。そうすればやはり何だかんだ何処か優しいレイが大好きなナルカは、これまた素直に部屋に戻って行ったのだった。 漸く休める…と呟きながら取り戻した鍵で扉を開ける。 他の部屋がどうなっているのかはジルと自室以外には見たことが無いので知らないが、此処はシングルサイズのベッドと中心に置かれたテーブルと本棚、クローゼットが置かれたシンプルなもの。 以前、ジルが訪れて来た時に生活感が無いと言っていたのをふと思い出す。
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