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アンタは私を殺しに来た抹殺者何だろう!?と悲痛な叫びを上げながら、訴え掛けてくる。
本来なら絶好のタイミングだという筈なのに。
動かないレイに痺れを切らしたのかエレナは自らレイの手を引き、頭に銃を当てがいトリガーを引こうとした直後―――、目にも止まらぬ早さをした「何かが」エレナを部屋の壁へと叩き付けたのだ。
「……なっ…!」
一瞬の事にレイは何が起こったのか理解出来ずに居る。
そんな中、後ろにあった扉の奥から何者かが部屋に入って来たのだった。
「やあ、レイ」
聞いた憶えと記憶のあるその声に思わず耳を疑う。どうして、居る筈のない人間の声が聞こえてくるのか…レイには理解出来なかった。
その声は間違いなく―――、ジル。
「……何で、お前が此処に居るんだ…ジル」
くるりと振り向けばジルはレイに自分を見てもらえたことに、恍惚とした表情を浮かべる。
「僕も今朝、長老に呼ばれたんだよ」
「は…?」
「君と同じ任務を任されたんだよ、レイ。ああ!勿論、パートナーとして…ね?」
相変わらずレイにはジルの言動に付いていけずに居た。
そんなレイを嬉しそうに微笑みながら見た後、す…っと冷たい表情を浮かべて先程自らが蹴飛ばしたエレナを見る。
「…お前は僕の許可無く、彼に触れたね?」
先程の強い衝撃に動けないエレナに近付いて行く。
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