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そして数分後に緑色のローブを着た〝子供〟が入ってきて、ナルディアに礼をして椅子に座り、猫のように丸まったと思うとすぐさま規則正しい寝息が聞こえだした。
「……」
さらに数秒すると、仲よく手を繋いだ水色のローブと真っ黒なローブを着たカップルが入ってきて、ナルディアに礼をし、え? と横にいるユリスに気付くと、2人は肩をぴくっとさせた。ユリスにはその2人から感じる雰囲気に見覚えがあった。魔力がどんなのかを感じようとしても何も感じられなかった。
(なんか引っかかるのじゃ……)
ほどなくして銀色のローブの人が入ってきて、ナルディアに礼をすると、ナルディアの座っている席から1つ飛ばした席に座る。ということは、ナルディアと総帝といわれる銀色のローブを着た人が座っている席の間に全帝の席だろう。総帝はユリスが辞意分の後ろに立っているということに落ち着いていられないのかそわそわしている。
そして、もう1つ空いている席が光帝の席であるとユリスは予想した。
壁にかかっている時計が、rちょうど11時を指したとき、ナルディアが言葉を紡ぐ。
「これから緊急帝会議を開くわ」
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