転生

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 ぼくの魂は純粋なのか? と自覚はないんだが、転生って言葉にびっくりした。  相手は創造神なので言葉使いを変えなければと思ったときに創造神はふふ、と笑った。 「言葉使いは気にしないでほしい。堅苦しくなるからの」 (心を読めるのか?) 「そなたの心を読めるのじゃ。いや、読んでしまうのじゃ。勘弁願う」  悠斗は浮かび上がった疑問を言う。 「転生ってどこにするんだ?」  ためらわれたが、なんとなく大丈夫だった。 「そなたは異世界に転生してもらう。そなたの世界でいうとファンタジーじゃよ。いろいろな種族や魔法がある。科学の代わりに魔法が発達しておる。そなたの意志に感服した。何か要望があったら言っておくれ」 「要望? なら、魔力は普通の人の10倍ぐらいにしてくれ。種類はわからないけど、種族と性別はランダムでお願い。まあ、それぐらいでいいかな。それと前世の記憶はけさないでくれ」  創造神――フェンネルは感心し、微笑んだ。 「欲がないんじゃの。わかった。またの人生を楽しんでおくれ」 「ああ。わかった」 (どんな世界が待ち受けているのだろうか。楽しみだ) ほどなくして、悠斗の意識は再びブラックアウトした。  意識を失う直前、フェンネルが手を振っているのが見えたのは気のせいかと思った。
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