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しばらくベッドでゴロゴロしていると何か暇に感じてきたユリス。
「暇やのぉ……」
ユリスの部屋にはさまざまな魔導書が数冊両親に内緒でベッドの下に隠している。ユリスは両親に魔法を使えることを隠しているのだ。言わないのは、心配をかけたくないからであった。
(本でも読もうかの)
ユリスはベッドの下にある魔導書を取り出した。表紙に[実戦魔法書―中級偏―]と書かれている。
読書がてらで魔法の独学しているのだ。ユリスは初級魔法をすべて取得し、中級魔法を勉強しているのだった。
なぜかというと暇であるからに他ならない。
今は昼であるが、吸血鬼の特有の特徴で眠くなってしまうのだ。それと同時に肉体年齢が幼いので余計に眠くなってしまうのだった。
しばらく読んでいると眠気が襲ってきた。
(眠い…………)
眠気に目をこする姿は兄のローラスが見れば鼻血を吹き出して絶叫するだろう。他の女子から見ても思わず悶えてしまうほど可愛いのだ。
ここで眠ってしまえば魔法を勉強をしているのがばれかけないので再びベッドの下に隠した。
ちょうどその時、扉がコンコンと鳴り、女の人の声が聞こえた。「ユリス様、エリシアです。入ってもよろしいでしょうか」
「よいぞ……ふぁぁ……」
部屋に、カチューシャを付けた青く長い髪のメイドが入ってきた。種族は人である。
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