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右手にあるキッチンからは食器が小さくぶつかり合うリズミカルな音と水の流れる音。
悠斗の家、中学以来だなぁ・・
お母さんが朝ご飯の片付けをしている。
洗い物がおわったのかこちらに近づき笑顔を向ける。にっこりと言うより、少し苦みを含んだような。
「本当にごめんね紗和ちゃん、バカ悠斗が。」
悠斗のお母さんが申し訳なさそうに言う。
ゆるいパーマのかかった、深い茶色で胸の辺りまである髪を耳の横で一括りに結んでいる。
上下ともに黒色の服装。
腰にはカフェエプロン。
確実に実年齢より5歳は若いのではないかと思う。
「こちらこそ!すみません!こんな早くにお邪魔しちゃって!」
急に立ち上がったわたしに、救急箱から白いぐるぐる巻きのガーゼを取り出した悠斗がびくっとなる。
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