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「あ、悠斗おはよー」
自転車にまたがり怒りからか強くブレーキを握り締めている悠斗を無視するかのように話しかけた。
気持ちのいい走りができて満足している笑顔のわたしに悠斗は噛み付いてくる。
「紗和!
おっ前、朝っぱらから何やってんの!?」
悠斗が何に対して怒っているのか検討もつかないわたしは首を傾げる。
何って、これは日課。
中学3年間続けた陸上。
高校に入ってからはどの部活にも入ってはいないけど、高校2年になった今でも走ることが好きなわたしは、毎朝まだ町が完璧には目覚めていない時間を見つけて性懲りもなく走っている。
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