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クラスには、コンゴからやってきた黒人の男の子がいた。
背がひょろっとしていて、髪は映画でよく見るような黒人の子どもらしくごわごわした天然パーマだ。
名前はネルソンという。
名前がアフリカ系というよりアメリカ系の名前で鼻も高かったため、アメリカ系の黒人であることを思わせた。
ネルソンはとても美しい子どもだった。
特に綺麗だと思ったのが目である。
大きくてはっきりした二重に深く黒い瞳の色が印象的だった。
後に、中学生となった彼に再会したがやはりその美しさは変わっていなかった。
コンゴの内戦から逃れるためにまったく知らない日本という国にやってきて、言葉もわからないまま半年が過ぎようとしていた。
周りの人たちは物珍しそうにジロジロと自分を見る。
彼にとっては、日本人は敵なのか味方なのかもわからなかったのだ。
彼は判断した。
そして、言った。
「日本人大嫌い。日本人は差別する。」
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