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「私がディアナです。
お父様とお母様のお店に土足で立ち入ることは私が赦しません!!」
そこまで言うと、ディアナだと名乗った少女の体がずるりと崩れ落ちた。
「ディアナ!!」
男が少女に駆け寄り助け起こす。
「あれほど寝ていなさいと言っただろう!?」
男は少女にそう諭した。
しかし、それとは反対に男たちの中でざわめきが起きる。
「王子様の生き写しだ!!」
「王子様と同じ髪に同じ瞳!!」
そんな中、交渉をしていた1人の男が言った。
「娘、お前を我らが王陛下の御前へ連れて行く」
それはとても静かで、とても重苦しい声だった。
ディアナを男が庇うがその抵抗も虚しく、ディアナと男は引き裂かれた。
ただ、ディアナに唯一の目印をつけて…。
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