恐怖のはじまり

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母が退院するまで、隣に住んでいた父の兄夫婦のところに行きました。 そこにも子供はできず、おばさんは私に優しくしてくれました。 何と言っても、ご飯が3食、おやつ、お風呂、ぬりえ、テレビ、アイスクリームが純粋に嬉しくて。 『凜ちゃんは幼稚園には行かないの?』 おばさんが洗濯物をたたみながら言いました。 『幼稚園って何?』 おばさんは細かく説明してくれました。 私はまるで遊園地に行ってるような妄想をして、行ってみたい!と強く思うようになりました。 『おばちゃんから頼んでみるよ。』 これはこれで『余計なこと』なのかもしれませんが、私には不安や恐怖がなく、ただ行ってみたいと思いました。
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