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「「あでっ!!?」」
ドベシャ、という音と共に地面に叩き付けられた千歳と壱哉は同じ顔を同じ様にしかめた。
「もぉ…痛いなぁ、何だっていうのー?」
「大丈夫? 壱哉。怪我してない?」
「大丈夫だよ、千歳」
互いに怪我がないかを確認して、ようやく二人は自分達の状況を見遣る。
「…ねぇ、千歳」
「…うん、壱哉」
「「此処、何処…?」」
そこは何の背景もない真っ白な空間が、ただただ広がっていて。
初めて見る光景に互いに互いの頬を抓っていると二人の目の前に一枚の紙がひらひらと落ちてきた。
「千歳、何それ?」
「んー…何か書いてある。何々…『ぱんぱかぱーん!! これより、皆様お待ち兼ね、人気投票結果発表を行いたいと思います!!』 …だって。何だそりゃ」
「そんなのやってたんだー」
「あ、続きが書いてある。『話の都合上、司会が必要かと思ったので、生徒会なのに一票も入っていない可哀相な双子に救命措置として司会を任せたいと思います!!』 僕ら入ってないの!? 一票も!?」
「皆酷いっ!!」
騒ぐ二人の前にドサ、と一冊の本が落ちてきた。
どうやら、これに結果が載っている様だ。
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