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「あの、大丈夫ですか?」
とりあえず、反応があるかどうか確かめる為に声を掛けてみた。
だが、ピクリともしない彼に焦りだけが募る。
怪我をしている様子は無く、ただ眠っているようにも見える。
今度はその体を揺さぶり、声を掛けた。
「んっ……」
すると、わずかに反応が返ってきた。
マリアンヌは更に彼の体を揺さぶった。
「お怪我はございませんか?」
そう声を掛けると、今まで固く閉じていた瞼がそっと開き、焦点の定まらない瞳がマリアンヌに向けられた。
目を閉じている時にも思っていたが、やっぱりこの人は整った顔立ちをしている。
きっと目を開けても期待を裏切らないだろうと思っていたが、それ以上だった。
なぜか目が離せない。
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