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『色』
午前2時…総てを塗り込める色
漆黒の闇に身を任せていた。
ただ、色を失った海に漂う小舟の様に…
今では、わかる筈の無い畏怖されていた闇の世界
その闇に自分の魂が、今にも消え入りそうに、淡い光を放ち沈んで行く様を、微かな鼓動と共に、見つめていた。
夢と現実の狭間の淡き時間を、赤き雨が僕の心を染めて行くように。
命の意味合いが薄れ、虚空の心の支配者は闇となった。現実からの離別…
そんな時間を過ごして来たし…これからも、変わらず過ごして行くのだろう…
街は灰色から紫色に色を変え、やがて様々な色彩を纏い始めるだろう。
僕の心の色を隠す様に…
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