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『すみません。』
小さく灯した、柔らかな光を手離したのは、自分のエゴ…
朝の優しい光が差し込む駅、その階段下で、優しく微笑む君を見た時、僕の心の中にあった闇が、暖かい光に包まれて行くのを感じたんだ。
車を走らせ、ふと止まった海の見える駐車場…
曇り空から射し込む光の煌めきが、海に反射する光景を見た時、込み上げる涙を誤魔化す様に、写真撮ったっけ…
ピンぼけだったのを、カメラのせいにしたけど、本当は、手が震えてたなんて言えなかったよ。
ピンぼけだったよ、なんて誤魔化して繋いだ手の暖かさで、僕の心は溶けて行ったんだ。
君と話して居るときが、唯一真実の心で居られた時間だったよ、だから、帰りの電車の中で、襲って来る、もっと早く出逢えていたら…もっと長く一緒に居れたら…more、more、more…
心が迷子になって、堪える涙が辛かったんだ…そう、解ってたよ。この恋には、happyendは無いって事位
だから、君を知れば知る程、締まる鎖が首を締め付けて…苦しさが支配していくと言う事や、僕の横で、安らかな寝顔を見せる君の美しさの側にある、僕の醜さに嫌気が差したのかも知れない。
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