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涙に温度があるとしたら、もしも、その温度で、僕の心の中に有る絶対零度で氷ついた涙も溶かす事が出来るのだろうか? 死の重みを、考えなかった訳ではないけれど、あの時、確実に身近に寄り添っていたのは、死である、唯一無二の存在だった。 本音を言えば、今でも君に会いたい。 君に初めて会った駅に行けば…君と見た海に行けば…二人で、過ごした時間を辿れば… そんな思いが、頭を駆け巡り、無理と…解っているのに…ホントバカだね。 好きなくせに、傷つけた記憶に苛まれ、何も出来ず、ただ、立ち尽くす僕は余りに滑稽なんだと思う。 悲劇のヒーローぶるつもりも無いし、自業自得だって事も…解ってる。 いつか? そんな事、考えながら… 今日も…まだ、生きています。
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