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「ところで、雅…確か来週は入学式だったな?」
「んー?あぁ、そういえばそうだったなー」
いつもの下らない戯れから普通の会話へと変わる
「という事は…俺達2年は3年に上がる、か…早いな」
「ほんとになー」
「まぁ別にどうでもいいが…」
「んー」
忙しくなるな…。
頬杖をつきながら呟く。外を見ていたが雅の視線に気づき顔を向け、
「…何だ?」
「最近どうなのかなーって思って」
「何が」
「そりゃ勿論生徒会長サマとのこと」
「その事か。特に進展はない」
「へぇ…まだくっついてなかったんだー結構意地っ張りなんだねぇ」
「……まぁ、あの俺様でツンツンした性格は餓鬼の頃から変わらないな…」
目を細めて苦笑い気にそう零しているが何処か愛しんでいる節が見える。
「―それに、あぁ見えて内側は結構繊細なんだ」
「あれで繊細ってどうよ」
「そう言うな。けどまぁ、知っているのは俺とごく小数だろう」
「用心深いの?」
「用心深い、というよりはあまり他人に心は許さないと言ったらいいか…」
「そうなんだ」
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