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あっそうだ!
とゆかりは思い出したように言い、ガサガサと何かを探る音が聞こえた。
「あのね?もう6月になったじゃん?だから今年もみんなで旅行しようかって話になってるのよ。」
「みんなって…あのみんなだよな?」
「当たり前でしょ?要カナメ 以外はもうみんな行くって返事もらってるんだから。」
要とは内藤 要ナイトウ カナメ つまり俺のことだ。
そしてみんなというのは大学に入ったときから仲良くしている男女6人グループのこと。
うちらは毎年一回か二回はみんなで旅行しに、色んなところへ出かけていた。
「まぁ俺も当然行くよ。ただ詳しい日程とか教えてくれないか?
バイトの休みとか考えなくちゃいけないし。」
「わかった。ていうかまだみんなも詳しく知らないし、私がさっき集めるように連絡したから………要は今日平気?」
「大丈夫。集まるのっていつものファミレスで良いのか?」
俺らの通う大学の近くにあるファミレス。
ここからなら30分ほどで着くだろう。
「うん。じゃぁ私は授業がまだあるから3時に集まるように言ってある。
だから要もそのくらいの時間に来て。」
それだけ言うとゆかりは電話を切った。
相変わらず嵐のように喋って嵐のように去っていく奴だな…それだけ呟くと時計を見て、まだ3時まで時間があることを確認した俺はもう一度寝るため布団に潜り込んだ。
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