無関心少年

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授業中なのにクラスメイトの馬鹿が見栄をはって笑いをとっている。 正直あまりおもしろいとは思えない。 毎日学校に行き、授業を受け、友達と話し自転車に乗って帰る 少年はこんな当たり前な‘日常’を楽しいとは思えない 口癖ならぬ心癖は ‘くだらない’ と思ってしまうことだ 少年の両親はニ年間に他界しているので一人暮らしだ 『おい安濃聞いてるか?』 友人が若干怪訝そうな顔で聞いてきた 授業がいつの間にかおわっていたのでびっくりした、どうやら号令はなしみたいだ 『ん?あぁ悪い、んでなんの話?』 『だからその子がめっちゃカワイイ子がいたんだって!』 『それでその女の子がどうかしたのか?』『とにかく可愛かったんだって!』 友人にダル絡みされて少し引き気味の少年の名前は 安濃春渡(あのう はると)16歳 蕪木(かぶらぎ)高校二年 成績は中の上、運動も比較的に出来る方だ しかし安濃には人としてなくてはならないものが掛けてしまっている、それは ’心‘だ 安濃も不思議に思い他界した母親に聞いたが 彼は物心ついた時から一度も泣いたことはないらしい 幼少の頃、同じ組の女の子が事故でなくなった、周りが泣いているのに自分は泣けなかったどうやっても悲しくならないどうやっても泣けない 何が原因がわからないが つまり彼には‘心’がないのである 『んでその子が…おい安濃!?』 『わかったわかった、それじゃあ教室移動だから先行ってるな』 『ちょ…!?って次古典だったっけ!?やばっ!』 ノートと教科書を持って教室に向かう (くだらない話…)
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