さらわれて。

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叔母さんは優しかったけれど、自分の子供に対するものとはやっぱり違っていて。 仕方ないんだ、お世話になっているんだし、置いて貰えるだけでもありがたいんだから。 そう想っていたのだけれど。 やっぱりどうしようもない時があって。寂しくて眠れなくなったり、言葉に詰まるようになった。 その頃から、少しずつ、私は言葉を失った。 「お前の家、複雑だし、抱え込んでるんじゃないかって。叔父さんもちょっと癖あるじゃん?」 それから、と彼は続ける。 「うちの親父、カウンセラーなんだ。俺もちょっとだけどかじってるし。うちにいて、治していこう。」
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