さらわれて。

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何も用意して居ないので、タオルや洗剤などお借りする事になり、申し訳なく思いながらもお風呂に入った。 用意して頂いたお布団に潜り、今日の出来事を考える。 長かった…。とはいえ、私は途中から寝てしまっていたので実際はそれほどでもない。 あれ?でも、どうして眠ってしまったんだっけ? 夕方、手紙――。 真っ直ぐ家に帰らなかったのは、理由があったから? 何故かその辺の記憶が曖昧だ。 まるで靄がかかったみたい…。 瞼が重い…。明日、起きたらハルキさんに聞いてみよう。 明日、起きたら――。 そのまま私は真っ暗な世界に飲み込まれていった。 遠くから密かに聞こえいる声は、やがて小さくなり、消えた――。 end
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