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見ると、いつもの真剣な横顔で目を細めてジョージとアームとの距離をはかっている。
――まだ、いける?
あたしもつられてアームとの距離を見比べていた。
正直、アームがどこまで開いてはたしてジョージにたどり着けるのかは微妙だった。
でも、諦めの悪いキミは色んな角度からジョージを見つめていた。
必要ない角度も見ているけれどあえて言わない。
「ホラ、まだ生きてる」
「!」
また重なった手に緊張しつつ、あたしというよりむしろキミのタイミングでボタンは押されていく。
一回目、速いようなゆっくりな速度でアームが横にスライドする。
ゴクリ、唾を飲み込む音がやけに大きい。
そして、二回目。
ジョージに接近したアームがゆっくり広がって降りていく。
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