干物女

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「おいひいおいひい」 目の前の怖いお兄さんを一切気にしなくなってきた時、爽やかお兄さんが私に話を振った。 「関谷さんは、今まで何人と付き合ったことある?」 「……………」 今まで紗英ちゃんと話してた爽やかお兄さんのいきなり振ってきた話題がこれだ。 「一回も付き合ったことありませんけど…」 サラリと答えると、みんな沈黙………。 「…へぇ。好きな人もいなかったの?」 「いませんでしたね。学生の時は、遊びほうけてました」 パーマさんの質問に答えると、学生の時の自分が思い出される。 ゲーム沢山して、漫画買い込んで読んだなぁ。 「学生は遊ぶのが大事だもんね!いいことだよ!」 「ありがとうございます」 家に帰ったら、基本ヒッキーだったけど。 しばらくみんなで好き勝手食べて飲んでいた。 紗英ちゃんと爽やかお兄さんが色々と昔の思い出を語り合っていて、2人の世界が出来上がっている。 私はパーマさんと少し話して、出来るだけ怖い人に関わらないようにしていた。 …目の前に座っているだけで、怖いお兄さんに不快な思いをさせているんだ。 せめて、あまり関わらないでおこう。 怖いお兄さんをチラリと見ると、遠くを見て、私なんかにまったく興味がないみたいだ。  
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