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「そうですか。所で、貴方のお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」
「あ、申し遅れました。佐藤 佐和子(さとう さわこ)と申します」
「佐藤さん、雄一とはどういう関係なんですか?」
洋子が佐藤 佐和子に訊ねる。
「ただのお友達です」
「よかった」
「はい?」
「何でもないです」
「佐藤さん、雄一と泊まった旅館の名前を教えてくれますか?」
「京都旅館です」
「洋子、お暇(いとま)しようか?」
俺と洋子は佐和子の家を後にした。
俺と洋子は京都旅館に来ていた。
警備室で監視カメラの映像を見ている。
すると、雄一が部屋から出て来て向かいの部屋に入り、入れ替わりに大きな荷物を持った冴えない男が出て来た。
「洋子、行ってみよう」
俺と洋子は男の出て来た部屋へと行き、中の様子を確認した。
ソファに血痕が付着している。
恐らく雄一はここで殺害され、監視カメラに映っていた男に空き地へと運ばれたのだろう。
俺と洋子は警備室に戻り、監視カメラの映像の男が映っているシーンを印刷してもらい、それを府警に持って行き、事件の担当刑事に渡した。
「こいつが犯人なのか?」
「恐らくは……」
「分かりました。この男を捜して事情聴取します」
俺と洋子は府警を後に、東京へと戻った。
その後、京都府警の捜査で男が見つかり、その男が犯行を認めて逮捕されたという。
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