4- 春の雪

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穏やかな倦怠感が身体を包む。 そうか、そろそろ命の発条(ぜんまい)が止まるんだね。 僕以外、誰もいない公園のベンチに寄りかかり…目を閉じる。 ああ、なんて穏やかな終焉だろうか。 戦場で死ぬとばかり思っていたのにな… 僕には勿体ないくらい、綺麗な終わりだ。 春には不釣り合いな雪景色の中で命終える僕は、少しでも綺麗に見えるだろうか? いいや、 そんな訳…ないよね。 白い雪に飾られても、決して僕の罪は無くならない… ならばこのまま、冥府まで罪は全部連れていこう。 春の雪と共に、消えていこう。 それがせめてもの、罪滅ぼし。 (春の雪――――どうか、罪に染まった僕を閉じ込めて)
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