5ー私は『』、生粋の紅

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私は『』だから、そうやって生きるしかない。 無意識に 無為式に ムイシキに 『そうなるようにしかならない』ように存在するしかできないんだ。 私が存在することで、周りの世界は組み替えられてしまう。 これは単なる自惚れなんかじゃあなくて、 自虐とかいう、生易しい温いものでもないんだ。 そもそもの成り立ちを片っ端から引き剥がして破壊し、粉砕する暴挙を、自虐を、私のムイシキは強行してしまう。 それはもう、誰にも手の着けられない、どうにもならない『悪いこと』でしかない。 ――――嗚呼、私は…どうしようもない『』だ。 抑止力に反して、 水のように、 鏡のように、 風のように、 獣のように、 触れれば切れる刃のように… 無意識に、私は世界を内側から完膚なきまでに粉砕し、鏖殺している。 嗚呼、『私』は“此の世”に居てはならない。 此処は私にとって、この上なく不釣り合いで 不似合いだ。
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