魔王の朝

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「魔王様」  ボクを呼ぶ声が聞こえる。閉じていた目を開けると、見慣れた銀色の髪の毛の女の人が見えた。 「……ミリア」  ミリア、と呼ばれた女の人は、魔王であるボクの側近。綺麗:可愛い=6:4くらいの美少女。16歳くらいに見える。  趣味はお菓子作りっていう何だか可愛い人で、凄く優しい。ついでに強い。 「勇者が来ました。手前の部屋でゴーレムと戦っています」  ……またか。懲りない人達だなぁ。適当にあしらって帰って貰おう。それか、手下にしようかな。 「男? 女?」 「下衆で外道で不細工で脂ぎってて気持ち悪いオッサンです」 「ミリアは隠れといてね」  そんな気持ち悪い奴に、ミリアみたいな美少女を見せる訳にはいかないな。まあ、話してみて、まだ救いのある奴なら帰って貰おう。  考えていると、ガチャン。と部屋のドアが開いた。広い部屋だけど、家具はボクの座ってる豪華な椅子しかない。ミリアは、椅子の後ろに隠れている。 「ギヒッ、お前が魔王か? 随分と可愛らしいじゃねぇか。ギヒヒ」  気ん持ち悪っ!! なにあれ気持ち悪いにも程がある。臭い! 30メートルは離れてるのに臭い!
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