魔王の朝

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「……帰って貰えませんか?」 「ああ? 嫌だな。お前を殺してからならいいぜ? いや、殺すのは惜しいな。俺の奴隷にしてやる。ギヒッ」  ……ああ。……ああっ。……ああっ! 気持ち悪いぃぃぃい!! 「お茶漬け食べます?(帰れ帰れ帰れ)」 「ギヒヒッ。死なない程度にやるか」  ……もういいや。  ボクは召喚魔法で愛銃のデザートイーグル50AEを召喚して、グリップを握る。  よく狙え。お前は一人の男を殺すんだ。……分かってるよビッグボス。 「なんだその変なのは?」 「口を開くな豚。いや、豚に失礼か」  怒った勇者は、ボクに真っ直ぐ突っ込んでくる。……狙って狙って……。 「ばーん」  瞬間、勇者の頭に真っ赤な花が咲いた。もう見たくないので素早く虚無魔法で消した。  ミリアが椅子の後ろから出てきて、ボクの隣に立つ。 「お見事です」 「ありがとう」  褒められて、自然に笑ってしまう。……ミリア、せっかく綺麗な顔してるのに鼻血はどうかと思うよ。 「……魔王様」 「なに?」 「ミリアお姉ちゃんって言って貰えませんか?」 「……嫌」
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