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重さは単純に考えても5キロ。
それに加えて、あの大荷物だ。
どうやら麻奈は見た目のは細さとは裏腹に、そこそこすごい腕力のようだ。
「お菓子もあるよー」
そして、今度はポテトチップスやチョコレート、プレッツェルなどのお菓子が出てきた。
どうやらこいつの荷物はこのてのものでいっぱいらしい。
一緒にきた彩未と可憐もあたし同様に少しあきれぎみだった。
まあ、真弓のバカだけは純粋に感動していたが。
「こんなに食べたら太ってしまいますよ?」
「えー。可憐ちゃん、スレンダーなのに。多少太ったって大丈夫じゃない?」
たしかに、可憐はスレンダーで、よく運動もしているそうだから、多少お菓子を食べ過ぎたとしても、そう大しての問題はないのではなかろうか。
「あの、すぐに痩せる訳じゃないのですが…」
どうやら、可憐は可憐なりの葛藤があるようだった。
あたしは少食な上に、かなり太りづらい体質をしているから、指して問題はない。
真弓は痩せの大食いだ。
まあ、こいつはしょっちゅう近所を走り回っているから、規定の平均カロリーでは足りなくなってるのだが。
「私は…うう、ダイエットしてるのに…」
「ダイエットなんてやめとけ。たしか、女の痩せている基準って、医学では痩せすぎらしくて、体に毒だそうだ。それに、無理な食事制限もダメだ」
最近の中高生はやたらと痩せていることにこだわっている。
恐らくはティーン雑誌なんかのモデルが原因だったりするのだろうけど、あれはそれなりの運動とバランスのいい食事、ストレッチなんかで作り上げた体だ。
馬鹿みたいに痩せることに執着して健康を捨て去るような痩せかたは、ある種の冒涜としかあたしは思えない。
だから彩未がそんな馬鹿げたことをしているのなら、友達としてやめさせなければ。
からだ壊してダイエット失敗…なんてのが、一番笑えないし、一番あり得る未来だ。
「それから、糖質はあまり制限するな。脳の栄養は糖質だからな。極端に減らせば痩せるどころか脂肪を蓄えるらしいからな」
「あーちゃん、詳しいね」
「医者にダイエットしてると勘違いされたことがあるからな。嫌でも覚えたよ」
掛かり付けではない病院へいったときに、ダイエットをしていると勘違いされ、いかに成長期の未成年がダイエットをすれば危険かを滔々と聞かされるはめとなった。
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