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「人間にあるまじき精神的苦痛を受け入れられる」
朝、教室で聞こえてきた声が聞こえる。
「素晴らしい、貴重だ」
声は少しずつ大きくなっていって入るようで、鼓膜が痛くなってきた。
「お前も妖怪か?」
暗闇に言葉を発すると、不思議なほど声が反響して何度も聞こえる。
「そう、私は妖怪」
反響しない声が聞こえて、目の前が少し明るくなった。
目を凝らすと、シルエットだが男の姿が見えた。
マントをなびかせているらしく、背中が妙に揺れていた。
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