昼休み

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男の姿の輪郭を見ただけで、何故か俺の体が全く動かなくなった。 金縛りのような感覚。 だが、肩や歯の震えが止まらない。 あれは危ない、危険、要注意、禁忌と俺の震えが訴える。 だが、体が動かないのではどうしようもない。 一歩一歩、男が近づいてくる。 じわじわと、光が大きくなり男の顔がはっきりと見えた。 「あ、ああ」 見なければ良かった。 血管が凍ってしまったように、何も考えられなくなる。
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