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まただ、またその目だ。
ふるえが止まらない、歯が折れてしまいそうになる。
「妖怪の子の癖に、情けない」
男は右手を上にかざしてから俺の肩をつかんだ。
「ひっ」
「影の次は、その弱々しい人の心をもらう。これで、少しはましになるはずだ」
男が肩に力を込めると、シールをはがすように俺の中から煙のような物が捕まれてきた。
意識が遠くなる。
「これで・・すこし・・は・・きじ・・」
男の姿は消え、いつの間にか俺は一人で教室に立っていた。
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