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ガラっと教室の扉が開いて生徒のよりも少し大きい足音が聞こえてきた。
顔を上げると目に見事なまでの隈を作ったやる気のなさそうな中年体系のおじさんが立っていた。
数学教師の鎌倉先生だ。
太っている+数学教師の為あだ名が分度器。
俺以外の奴らがそう呼んでいる。
先生自身もどういうわけか気に入っているようで怒ったりしたことはなかった。
「起立」
毎度飽きずに委員長の安土 桃子が立ち上がる。
当然だがこの高校で委員長の言葉に従う者はいない。
全てボスという存在が仕切っているからである。
そんな現状でも委員長は決められるので仕方なく・・いや安土は自分から立候補した。
「みんな起立だよ」
しんとした教室ダンっと机をたたく音が静寂を破った。
「黙れよお前」
室町である。
安土はこの教室の中で唯一室町に感化されない奴で室町はかなり嫌っていた。
ことあるごとに喧嘩をふっかけるくらいには。
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