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・・・幻覚でもみたのだろう。
目をこすってからもう一回机の下をのぞき込む。
「何だ、二度も見て」
狐が口を人のように器用に動かして、しゃべった。
「うおっ」
驚いた弾みで、俺は椅子から落ちてしまう。
ガタンと派手な音がして、俺は頭から床に激突した。
「いったああ」
「やだ、苛められが」
「本当キモイよね」
周りが俺を指さして笑う。
だが、誰もこの金色の狐のことをいおうとしない。
俺がこけたことよりも、インパクトが強いはずだ。
「人間、一つ質問だ」
机の中から素早い動きででた狐は、倒れた俺の上に乗っかった。
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