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「おいおい、何してくれてんだよ!」
「兄貴の服が汚れちまっただろーが!!」
「す、すみませんでした!」
チンピラ風の若い男二人と、小さい男の子のウェイター。
たぶん状況は、あのウェイターが運んできた飲み物を、誤ってチンピラの奴らにぶっかけちまったんだろう。
チンピラ共のわざとらしい罵声に蓮はあからさまに眉を寄せた。
「うわぁ…かわいそう。あそこまでいじめなくたっていいのにね…。」
純吾の言葉に小さく頷く。
あのウェイターなんて今にも泣きそうだ。
蓮はスッと席を立ち上がった。
「…蓮?どーしたの。」
「頭キた。ちょっと行ってくる。」
「ちょ、え!?蓮!?」
純吾の制止を振り切って蓮は真っ直ぐ騒ぎの場所へと向かっていった。
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