第一章...吉原の女

5/15
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
そんなこんなで変態二人組はすぐに吉原についた。 吉原の街並みは東京よりもっと古風。第一期吉原は今から1200年くらい前に栄え、それからすぐに滅した。伝説となっていた吉原は、日本の政治で就職難に見舞われた若者達によってまた再建され、第二期吉原として復活を遂げてしまった。 新幹線でおおよそ20秒、吉原までそれくらいしかかからない。けれどリュウはぐったりしている。 「あの…大丈夫?」 「…新幹線、俺何回乗っても駄目なんだよ…あの圧力…体によくねえ」 「リュウはそこの茶屋でちょっと休んどって。俺その間に姉貴に会うてくるから。」 リュウはちょうど向かいの茶屋のベンチにぐたっと腰をかける。 「その間って…そんな早く戻ってくんのかよ」 「うん。ちょっと話聞きにいくだけや、待っといて」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!