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そんなこんなで変態二人組はすぐに吉原についた。
吉原の街並みは東京よりもっと古風。第一期吉原は今から1200年くらい前に栄え、それからすぐに滅した。伝説となっていた吉原は、日本の政治で就職難に見舞われた若者達によってまた再建され、第二期吉原として復活を遂げてしまった。
新幹線でおおよそ20秒、吉原までそれくらいしかかからない。けれどリュウはぐったりしている。
「あの…大丈夫?」
「…新幹線、俺何回乗っても駄目なんだよ…あの圧力…体によくねえ」
「リュウはそこの茶屋でちょっと休んどって。俺その間に姉貴に会うてくるから。」
リュウはちょうど向かいの茶屋のベンチにぐたっと腰をかける。
「その間って…そんな早く戻ってくんのかよ」
「うん。ちょっと話聞きにいくだけや、待っといて」
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