0人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
その時だった。
リュウは耳を疑いそうになった。
『雪雨太夫を殺せ!!情報が漏れているなら連れの男を殺しても構わん』
…雪雨太夫だと…
聞き覚えがあった。その美しい名前の響きと女郎の世界で一流を表す雪雨太夫という言葉。
その女は、ゲンジの姉。
連れの男とは、恐らくゲンジの事だろう。
リュウは、やっと今ゲンジのおかれている状況を理解した。
咄嗟に横に置いていた2本の脇差しを取ると、裏口へ走った。
最初のコメントを投稿しよう!